【今月の生産者紹介】逸見酒造について

メーカー概要

逸見酒造株式会社

創業 1872年
所在地 新潟県佐渡市長石84番地の甲
電話番号 0259-55-2046
FAX 0259-55-2326
ホームページ http://henmisyuzo.com/

逸見酒造について

  今回ご紹介するのは佐渡の酒蔵・逸見酒造です。この逸見酒造が位置するのは、佐渡の西部、真野湾を望む土地です。 自然が豊かであるのはもちろん、その周辺には、新潟県では唯一の国の重要文化財の五重塔や国分寺跡、順徳天皇火葬塚などの史跡も多く有する地域です。 古くから人が集まるところには文化が発展し、そして人が集まれば酒造りも盛んになるようで、佐渡のこの地域も例外でなく、逸見酒造のほかにも酒蔵がいくつか点在しています。

  このように酒造りの盛んな旧真野町の産業振興の願いと観光PRを兼ねて、これらの酒蔵が中心となり「アルコール共和国」が1983年に発足しました。 アルコール共和国発行パスポートを所持すると、国民となり昔ながらの醸造工程を見学したり様々な特典を受けることができ、人気の観光コースともなっています。

和釜

   その中で、逸見酒造は創業明治5年(1872年)。現社長で4代目となる、130年以上続く酒蔵です。 創業当時からそのまま残る酒母室や土壁の貯蔵庫、今では珍しい和釜など、建物から道具にいたるまで、長い間変わることなく大切にされ続けてきた 伝統と歴史の息吹が直に感じられる蔵です。そこに漂う空気は、ぴんと一本の糸が張ったような緊張感と重厚感があり、老舗ならではの空間でした。

 酒づくりにたずさわる蔵人は六人という少人数で、佐渡出身の若野和弘杜氏を中心に堅実で丁寧な酒造りを行っています。

  逸見酒造では、新潟県内でも少なくなってしまった山廃仕込みのお酒を20年以上つくり続けています。山廃仕込みに取り組んだ当初の理由は、佐渡に来られた観光客向けの お土産に変わったお酒を、ということからでしたが、あえて手間のかかる山廃仕込みへの取り組みは、この蔵の酒造りに対するこだわりが現れているように思います。

創業からある土壁の貯蔵庫

若野和弘杜氏

  こちらの逸見酒造は生産量こそ少なく小規模ではありますが、全て自家精米による地元産の米を原料に使用しています。

  新潟の酒の全般的な特徴である淡麗辛口のすっきりとした飲みやすい酒にただ迎合するのではなく、米本来の味わいをいかした旨味のある酒が、逸見酒造の特徴といえます。 そのため、濾過の際に使用する活性炭の使用量を抑えて、あえて色や味のふくらみを残した酒を造っています。

  仕込みの水には地下十数メートルから汲み上げる蔵の敷地にある井戸の水を使っています。この地域はかつて遠浅の海底だったため、地下には貝殻の堆積層があり、 その層に濾過された水が豊富に湧き出ています。その中軟水のやわらかい水は、山廃仕込みなど繊細な酒造りを行うのには最適なのだそうです。

明治蔵

  逸見酒造は少人数で行うからこそ可能な、人の手による丁寧で繊細な酒造りを行っています。手作業での酒造りは、酒を造る側である蔵人が表現したい 酒の味わいがそのまま現れてきます。それを酒を飲む側であるお客さんがそのまま味わい、感じることができるのが、逸見酒造のお酒の大きな魅力ではないでしょうか。

  少人数での酒造りのため生産量に限りはありますが、蔵の個性を大切にした丁寧な造りと繊細な味わいのお酒を是非おたのしみ下さい。

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